科学、体験 2002 フェスティバルに参加
科学フェスティバル参加委員会
2002年11月2・3日に開催された「2002愛媛大学科学体験フェスティバル」に工学部等技術部として初めて参加しました.参加テーマは,いくつか提案された企画の中より,「空気ロケットを作ろう・飛ばそう」(図1)に決まりました.35ミリフィルムの空きケースをロケットに見たて,ケースのふたを固定し自転車の空気入れで加圧していくと,ケースが圧力に耐え切れず自然に飛びだす,というものです.子供たちに「空気の力を科学的に体験してもらう」(図2,図3)ことが,テーマの基本的ポリシーですが,お金がかからない割には「子供たちに喜んでもらえそう」というのも理由のひとつです.皆様方のご協力により盛況の内に無事終えることができました.以下にフェスティバル当日の様子を紹介します.
フェスティバル初日,わが展示ブースに最初に訪れたのは小学校中学年の男の子で,なんとなく落ち着かない風にみえたが,対応する我々はもっと緊張しておりました.初めこそ来場者もまばらでしたが,フロア内の「ぽん」,「ぽん」とロケットが飛び出すときの音につられたのか,しだいに来場者が増えてきました.「ロケットを作ろう」のコーナー(図4)のテーブルを増やしてもたちまち埋まってしまうほど盛況になり,「ロケットを飛ばそう」コーナー(図5,図6)も,二機の発射台で最初はゴールするまで何度でもトライさせていましたが,発射待ちの行列が長くなってきたので3回で勘弁してもらいました.他の展示ブースとの時間の関係か,来場者がどっと押し寄せることがしばしばあり,待ちきれず他のブースに回った子供たちもいたでしょう.これについては来年への宿題としなければなりません.何よりも安全第一でブースの運営を行い,緊張感を持って対応したせいか,終了時にはぐったりと疲れてしまったスタッフも出るほどでした(私のことですが).
二日目は雨にもかかわらず初日と変わらない人出で,用意したロケットの材料の残量より推定すると,両日で500組以上の来場者があったと思われます.感心したのは「飛ばそう」コーナーで子供たちはきちんと順番を守り,割り込む子は一人もいなかったことです.約束の3回でゴールできなかった子は,行列の最後に回って何度もトライしてくれました. きれいに色を塗り分けたものや,翼に工夫を凝らしたもの(ほとんど効果が無かったが),本体を3つも4つも連結したもの(これまた効果なし)などおもいおもいの空気ロケットが作られました.作られたロケットは発射台にセットし,懸命に空気入れを押すと,突然大きな音を出して思った以上遠くまで飛びます.ゴールをはずすと,こんどは発射台の向きや角度を慎重に調整してもう一度飛ばします.ゴールしたときの子供たちの歓声で,フェスティバル参加の意義を充分感じました.
準備段階では予想していないことがいくつか起き,逆に予想どおりにいかないこともありました.今年の経験を生かせば,2003年はさらによい科学フェスティバルとなるでしょう.とくに,ロケットを回収役のスタッフは事前に体力トレーニングをしておくこと.技術職員とても技術だけではだめなのです.